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「時代」~中島みゆき@NHK SONGS

Jidai昨夜(2013/4/6)のNHKのSONGSは「時代」~中島みゆき と題した番組でした。

番組ナレーションの薬師丸ひろ子さんをはじめとして多くの歌手にカバーされていて、教科書にも載り、2007年に文化庁が選定した日本の歌100選 *1 にも選ばれている名曲です。

震災の後、小学生、高校生、が合唱でこの歌を歌い、聴いていた人に感動を呼んだという話、そしてデビュー当時中島みゆきさんをライバル視、嫉妬していた *2 八神純子さんも震災の後の東北での慰問コンサートでリクエストされてこの時代を歌い、この歌の凄さを改めて知ったというような話が披露されていました。

さて「時代」という歌の歌詞があらためてとりあげられていて、漢字や区切りふくめて 中島みゆきさんは どう書いていたか。ここは間違いないものを紹介しようと探したら、以外に怪しくて困ったのですが、レコードの歌詞カードが間違いないとひっぱりだしてきました。中島みゆきさん自筆の歌詞カードがありました。(自分が持っているファーストアルバム「私の声が聞こえますか」の歌詞カードをスキャンしたものです)。それが左の画像です。クリックすると大きく表示されます。1976.4発売ですから37年前24歳の中島みゆきさんの自筆です。

「今は こんなに 悲しくて
涙も 枯れ果てて
もう 二度と 笑顔には
なれそうも ないけど」

と今は絶望のどん底にいるのだと歌いだすこの歌は

「今日は 倒れた  旅人たちも
生まれ 変わって 歩きだすよ」
というフレーズが3回出てきて終わります。合唱の高校生が伝えてくれたエピソードは深いものがありました。歌い終わった後に、

「ありがとう、震災の後、今の歌を聞いて、初めて涙を流して泣いた。泣けた。ありがとう」

と観客から感謝されたという話。泣くことは実はストレス解消になるといいます。泣くことさえできない日々を過ごした東北の人たちの心に染みたのでしょう。

この歌をカバーしている一青窈 さんは

「そんな 時代も  あったねと
 いつか 話せる  日が来るわ
 あんな 時代も  あったねと
 きっと 笑って  話せるわ」

のフレーズは、何度歌っても胸にこみ上げるものがあると話していました。

中島みゆきさん本人のナレーションが流れていました。歌いながらいろんなことを考えるよりは「無」の境地で歌いたい。というような事を話していました。自分が作った詩を聞き手に届ける。それが相手にどう受け止められてどう響くかは聞き手の立場や個人の感受性の問題で、作詞家中島みゆきと 歌手中島みゆきで課している役割は異なるのかもしれません。ちょっと懐かしのオールナイトニッポンの語り口を思わせる軽い明るいナレーションも自分には懐かしく聞こえました。

昨年中島みゆきさんが出した「常夜灯」 というアルバムの中に「倒木の敗者復活戦」という曲があるそうです。

 打ちのめされたら打ちひしがれたら 値打ちはそこで止まりだろうか
  中 略
 傷から芽を出せ 倒木の敗者復活戦

というような歌詞で、とうぼく(倒木)は 実は とうほく(東北)にかけているのではないか。という見方をしている人もいるようです。そうして昨年のコンサートでは「時代」に続いてこの歌が歌われたそうです。

歌手をとりあげて特集するのが多いSONGSですが、「時代」という歌をとりあげた今回の特集は面白い切り口だったと思います。今までもやっている企画なのかもしれませんが、歌の持つ力をいろんな視点で掘り下げるのも良い企画だったと思います。

以下 youtube へのLINKです。

初音ミクさんがカバーした「時代」


(超一流のプロの歌い手は流石です)
*1 ~親から子へ、子から孫へ~ 歌いつごう日本の歌100選 実際には101曲あります。詳細は 文化庁のHPで こちら 101曲の中でこの40年間に新しく作られた歌からは「時代」をふくめてわずか7曲でした。他の6曲は「秋桜(さだまさし)」,「いい日旅立ち(谷村新司)」,「川の流れのように(秋元康)」,「四季の歌(荒木とよひさ)」,「翼をください(山上路夫)」「涙そうそう(森山良子)」 氏名は 作詞家です 敬称略 
*2 1975年の第9回ヤマハポピュラーソングコンテスト(popコン)、第6回世界歌謡祭で中島みゆきさんの「時代」がグランプリを獲得。前年も優秀曲賞をもらっていた八神さんは今年こその強い意気込みで参加し、優秀歌唱賞はもらいましたが、中島さんの前に敗れた結果となったのでした。

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コメント

おはようございます。
私も視聴していましたが、ストレートでいい番組だなあ、って思いました。
みゆきさんのナレーションも良かったですね。

「時代」は練り上げて作った、というわけではなく(そこに至る過程はあったのかもしれませんが)、自然に子どもが歌うかのようにして出てきた。
真実の声を伝えることができる方なんだなあ、って思いました。

みゆきさんはもう20年くらい聴いていなかったんですが、WOWOWで近年のLIVE放送も予定されているので、まずは聴いてみようかと思っています。

投稿: akaneiro15 | 2013.04.13 04:23

>akaneiroさん
こんにちは、コメントありがとうございます。自分も中島みゆきさんはここのところ遠ざかっていました。第10回ポプコンのGP曲。このポプコンの前がヤマハ・ライト・ミュージックコンテストで5回開催されて、次が第一回ポプコンだったわけでヤマハがこういうイベントをやっていなかったら日本の音楽シーンはどうなっていたんでしょうね。

投稿: | 2013.04.14 17:22

この番組観ました。
薬師丸ひろ子のナレーションがちょっとと思った部分もありましたが、私もこの歌は大好きです。

この歌の力ってすごい物があると思います。
以前すごく辛かったときに、この歌に救われたときがありました。
いろいろな方の歌う「時代」を聴くと、いろいろな時代があって、聞く人すべての時代があるんだなぁと改めて思いました。

投稿: 陶片木 | 2013.04.14 21:19

>陶片木さん
コメントありがとうございます。ふるさと とか この道 などという曲と一緒に日本の歌に選ばれている名曲ということなんでしょうね。時代が変わっても通じる言葉しか使われていないというのもポイントなのでしょう。ポケベルはもちろん、喫茶店だって死語になりそうです。
歌い手の個性と歌自体が持つ力と色んな人のカバーもまた魅力的ですよね。

投稿: 惑 | 2013.04.15 08:10

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