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娘の婚約

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この連休に東京から戻っていた娘は4日の昼、朝から出かけていてある青年を連れて戻ってきた。その青年は緊張しながらこう言った。
「一生懸命頑張ってお嬢さんを幸せにしますから、僕のお嫁さんにください。二人の結婚を認めてください」

正確に言えば、こんな事をなんとか伝えようと懸命に話をしていたというのが正しい。緊張のピークの中で足りなかったり多すぎたりする言葉ではあったけれど、彼の口から発する言葉からそういう真摯な思いだけは真っ直ぐに伝わってきた。
「君の気持ちはわかった。ありがとう。XXX(長女の名)も彼と結婚したいのか?」
それで娘が頷いたところで、自分にとってのこの儀式のメインイベントは終了した。

そういう事を伝えに来るのだと聞かされてはいたが、こちらから振る話でもなくいつ彼がそれを切り出すのかと気にしながら微妙な沈黙の時間を繋いでいた自分と彼との会話は就職試験の面接みたいだったと後で娘から言われた。母親はそれがおかしくてしょうがなかったと言う。

彼は従業員が2万人以上もいる一流大企業に就職している社会人ではあるが、この4月からの話であり、すぐ辞めてしまったりする可能性だってないとは言えない。同じ会社に3年は働き続けて初めて一人前の社会人として世間の信用も着くというのが自分の世代の一般感覚である。
信用している自分の娘が選んだ男性とは言え、そういう意味ではまだ海のものとも山のものともわからない半人前の社会人というのが客観的な評価である。不安な部分について二三確認したり覚悟を尋ねたのが、就職試験の面接のように映ったらしい。

ビジュアル含めて母親からも好感度の高い彼なので、場の雰囲気は3対1なのだが自分が確認した彼の人生設計ビジョン等についてはそうなんだぁと感心していたりするのだから論理的な情報による信頼感ではなく感性による信頼感なのだろう。もっとも「ナンカ カンジワルイヨネ」などという何の根拠もない感性による不信感があるようでは困るのだけれど。

「お前なんかに娘は渡せない」とか「黙って一度君を殴らせろ」とかそんなドラマチックな対応はなく「こちらこそよろしくお願いします」と頭を下げてイベントは終わった。

いつまでも独り身というよりは、晴れて戸籍の上でも夫婦となることが確認されることは間違いなく吉事であることに間違いはない。当日の夜は彼の家だったので、翌日の夜に自分が作った二品の料理と刺身で親娘三人でお祝いをした。先頭の写真はその二品である。

自分には娘を嫁に出すに当たってそう誇れるようなものはない。トラック一杯の新婚道具を用意してやるような財力もないし、披露宴に国会議員からの祝電が届くようなコネクションもない。

唯一自慢できるとすればそれは親の贔屓目もあるかもしれないがどこにだしても恥ずかしくないと思える二人の娘がいることである。自分のDNAなんかも多少はあるかもしれないと思いつつ育てたというよりは育ってくれたというほうが本当は正しいのかもしれない。それぞれ自分で自分の目指した道を歩き始めている。

とりあえずまだ健康で、手作りの料理で祝ってあげることぐらいしかできない親ではあるが娘のこの先の幸せを祈って家族三人で乾杯をした。そんなイベントがあった今年のGWだった。

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家族」カテゴリの記事

コメント

ご長女ですから、i先生ですよね。
おめでとうございます。よかったですね。

投稿: | 2008.05.09 00:02

まぁ!おめでとうございます。

読ませていただきながら場の雰囲気が伝わってドキドキしてしまいました^^;
うちもいつかそんな日がくるのでしょうか?
まだ想像できません。

投稿: ぶんぶん | 2008.05.09 07:28

おはようございます、そして、おめでとうございます

惑さんにも、とうとうこの日が来ましたか(^^)
娘を持ったその日から、どこかで意識していたはず、ですよね?

お父様としては、理性と理屈抜きのお気持ちの狭間でいろいろな思いが交錯されていることでしょうが・・・ヾ(^ー^;)ヨシヨシ

若いお二人の幸せな前途を心からお祈りします

良かったですね~(^^)

投稿: yoshi | 2008.05.09 08:18

おめでとうございます!
朝からいいお話を読ませていただき、とっても嬉しいです。

お父さんの手料理で祝ってもらい、大切な日の記録をこうして綴ってもらえるお嬢さんはお幸せですね。若いお二人はこの文章を読んで、さぞかし感激していることでしょう。

お二人の末永いお幸せを心からお祈りいたします。

投稿: Tompei | 2008.05.09 09:01

おめでとうございます!!! o(≧▽≦)o
トラック一杯の花嫁道具だの、国会議員からの祝電なんかよりも、お父さんが健康で手料理でお祝いしてくれることのほうが、お嬢さんだってずっとずっと嬉しいと思いますよ♪

> 自分と彼との会話は就職試験の面接みたいだった
思わず、複雑な表情の惑さんを想像しちゃいました (^^;

投稿: アリス | 2008.05.09 09:21

あらあら皆さんありがとうございます。

>涼さん
i先生はk先生になります。吉事なんでしょうけれど関連イベント(どれだけどこまでやるのか、やらないのかも含めてまだ決まってはいません)が一通り終わるまでは落ち着かないですねぇ。ありがとうございます。

>ぶんぶんさん
まだまだと思っているとあっと言う間ですよ。やがて登場する若き青年に好印象与えるべく母も頑張らないと(^。^) それにまず母の眼鏡に適わないとという部分もありそうですよ。お祝いありがとうです。

>yoshiさん
まぁ息子が若いお嫁さんを連れてくることは自分にはない訳で(^_^;)、といっても同居するわけでなく二人で新生活を始めていくことになるのですが、まぁ幸せになってくれればと思っています。ありがとうございます。

>Tompeiさん
若い二人はこの文章を読んで「あ~、ブログネタにしてるぅ!」と苦笑いしているかもしれません。ただ確かに記録に残るという側面はあるかもしれませんね。お祝いありがとうございます。

>アリスさん
もう少し笑顔でにこやかに・・常日頃家族からはそう言われている自分ですが、相槌もどこかぎこちない笑顔だったかもしれません(^。^) 朝からお祝いコメントありがとうでした。

投稿: | 2008.05.10 00:15

うわぁ~びっくりです。おめでとうございます!

惑さんの娘さんが選んだ人だもの、お互いが信頼しあって、きっと素敵な家庭を築いてくれることでしょう。
翌日の夜に、お父さんの手作り料理でお祝いだなんて幸せですね。乾杯!

投稿: sally | 2008.05.10 01:48

>sallyさん
ありがとうございます。びっくりですよねぇ。二人ともまだ23歳ですからねぇ。昨今多い(統計では1/4!)できちゃった婚などという話ではないようですが、いつまでDINKS(むしろ感覚は「共働き」が正しいかも)かはわかりません。

投稿: | 2008.05.10 09:47

わぁお!!!
おめでとうございます!!!!

惑さんがその彼と対面しているときの様子、読んでてなんだかドキドキしちゃいました。

>不安な部分について二三確認したり覚悟を尋ねたのが、就職試験の面接のように映ったらしい。

いいじゃないですか、父親としての威厳があって。
ウチなんか、ダンナちゃんが
「結婚することにふたりで決めました」
っていう事後報告的な切り出しで始まって。
それに対してウチのパパは、
「あーそーですか、今後ともぜひよろしく、じゃあ一杯」
なんて感じでさっさとお酒ついじゃったりしてましたからね~。
「一発殴らせろ」なんてのはあくまでドラマの話。
それに比べたら惑さんの対応のほうがずーっと父親としてステキだと思いますよぉ。

お嬢さんは結婚式、教会で挙げるのでしょうか?
そしたら惑さん、バージンロード歩かなくっちゃなりませんね~☆

投稿: ai | 2008.05.11 00:40

おめでとうございます^^


>どこにだしても恥ずかしくないと思える二人の娘がいることである。

これはとても素敵な事ですね~!
そう言ってくれる父親がいる事も素敵ですが・・・(*^_^*)

その大事な娘を 見ず知らずの男性に取られる(言葉は悪いですが・・・^^;)父親の心境が 
とてもよく分かります(^▽^笑)
娘の幸せを願わない親はいないですからね~

父親の手料理でお祝いしてもらえる娘さんも幸せですね~^^

投稿: クリオネ | 2008.05.11 02:03

わあ、出遅れちゃった~~
おめでとうございます。
惑さんご夫婦の前で緊張している若い二人、
どこの家庭にもドラマはあるのですね~~
立派な映画の一場面です。
我が家も早くそういうドキドキを味わいたいわ。
夫よりも、私の方が間違いなくボロボロに泣きそうなんですけど。
若い二人に乾杯! お父さんにも乾杯!

投稿: hicha | 2008.05.11 10:03

惑さん、こんにちは、ご無沙汰しております。

娘さんのご婚約、おめでとうございます。

うちの娘なんか、25にもなって、犬と亀とモモンガと蛇と暮らしているのですから、婚約なんて遠い夢のような話で、しっかりと大地を踏みしめていらっしゃる惑さんのお嬢さんが羨ましくさえ思えます。

末永く、お幸せに!
いえ、惑さんが、でなく若いお二人が、であります(^^♪

投稿: poohpapa | 2008.05.11 15:46

>aiさん
引越しの荷物もかたづかぬ子育ての忙しい中、ありがとうございます(^。^)。彼も緊張なら、自分も緊張でした。無言の間は避けたいものの、彼が話を切り出すタイミングも与えたく・・。バージンロードですか、手と足一緒に出してしまいそうですね。

>クリオネさん
「・・どこにだしても恥ずかしくない」は親の贔屓目がかなり入っていると思います。
父親の手料理は前夜がお寿司かステーキという情報で中華風にしたら、実は前夜も中華だったと言う話で、なかなか思うようにはならない前途を暗示しているかも知れない手料理だったのです。ありがとうございました(笑)

>hichaさん
披露宴での花束贈呈というようなたっぷり演出を受ける場面はいざしらず、このイベントはボロボロ泣いてなんかいられないと思いますよ~。もう大変なんですから(故 林家三平師匠のギャグ)。コメントありがとうでした。

>Poohpapaさん
こちらこそご無沙汰です。冠婚葬祭に普段行き来の薄い親戚も全員集合というような賑わいで恐縮です(^_^;) 若い二人へのお祝いありがとうございます。
「犬と亀とモモンガと蛇」<「彼と犬と亀とモモンガと蛇」となる「彼」がやがて現れるますよ。いえ、まだ父親が知らないだけかも知れませんよ、どうぞお覚悟を(^。^)。

投稿: | 2008.05.11 23:22

とっても出遅れていて申し訳ないのですが・・。

ご婚約おめでとうございます!
月曜の朝、いいお話を読ませていただいて元気が出ました!

そして同い年の娘を持つ母としてはとっても羨ましく思います。
いいなぁ~^^

>どこにだしても恥ずかしくないと思える二人の娘がいることである。
何よりですねえ。

末永いお幸せをお祈り申し上げます。

投稿: 桜桃 | 2008.05.12 08:11

>桜桃さん
>出遅れていて申し訳ない
はい、もう美味しいところはなくなっちゃいましたねぇ(笑)。嘘々 ありがとうございます。え?どこの人か?彼も北の人です。え?高校時代から知っていた仲で・・。ということです。え?そんなことは知りませんよ。コメントありがとうございました(^。^)。

投稿: | 2008.05.12 23:36

そっかー、娘さんがお相手を連れてきましたか。学生時代を知ってる私としてはお父さん顔をしたあなたが想像できません。
それで映画やTVのシーンを思い浮かべてお父さん役の役者さんの顔の上に私の知っている顔をはめ込んで見ましたが・・・・・

とにかくおめでとうございます。これから益々楽しみが増えますね。

NYの先輩

投稿: ま | 2008.05.13 01:29

>ま (NYの先輩)さん
あらら、先輩まで。「渡る世間は鬼ばかり」で森光子さん登場のような感じですねぇ(^。^)。ありがとうございます。
あの頃からはもう35年もたってますからねぇ。髪も白くなりました(薄くはならなかったです(笑))。帰国するときはまた連絡ください。

投稿: | 2008.05.13 22:38

遅ればせながらお嬢様のご婚約おめでとうございます!

失礼ながらも、思わず自分の時の事と重ねてしまいなんだかじんわり涙してしまいました。その当時両親がまだ旭川に住んでいたので、彼がはるばる北海道までえっちらおっちらと結納品を携えてきたのを思い出します。ちょうど2月だったのであまりの寒さに驚いてましたよ(笑)

こういうときの父親の心境って、表には決してださないけれど、本当は複雑なのですね笑。そして心のこもった手料理でお祝いしてくれる素敵なお父さんがいらっしゃる娘さんが本当にうらやましいです。

どうかいつまでも末永くお幸せに!

投稿: cabayarea | 2008.05.26 04:15

>cabayareaさん
ありがとうございます。まぁ自分にとっても初めての体験な訳でして練習ができる訳でもなく、どうなるものでもないセレモニーとは思いつつも父親として保ちたいポジションもありなかなかに複雑なものな訳です。
cabayareaさんのお父さんも、他のお父さんもそれぞれ対応は違っても娘に幸せになって欲しいという気持ち的には同じなんだと思いますよ。

投稿: | 2008.05.27 00:09

遅ればせながら

娘さんのご婚約、おめでとうございます!

うちもこんな時がやって来るのかしら・・・・

花嫁の父、頑張って(^O^)/

投稿: メイリ | 2008.06.22 11:42

>メイリさん
お久しぶりです。コトナさんもお年頃、そう遠くないんじゃないですか?花嫁の父はもうそんなに出番はないみたいですよ。生まれた時からの沢山あるビデオや写真をどうにかできたりするかなぁなんて思ったりはしますけど・・。コメントありがとうでした。

投稿: | 2008.06.24 00:50

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