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北の花折々 0820

tuyukusa

ツユクサ 昨年も載せましたが再掲です。露草 英名はdayflower 半日の命の花でこの青い花は昼にはしぼみ、翌朝同じ場所で咲いていてもその日の朝咲いた別の花なのだそうです。同じ性質に由来しても、日本人はその可憐な花を「朝露の精」として露草と名づけたそうです。染料としても使われたのですが、水溶性ですぐ色褪せてしまうのだそうです。染料として色を着けるところから着き草、月草、転じてツユクサという説もあるそうです。白いものをはじめとしたツユクサの仲間40種類の写真はこちらのギャラリー

鴨頭草(オウセキソウ)、蛍草、青草、と別名はいろいろ。万葉の青はこの花の色だそうです。そうして季語としては秋なのだそうです。半日でしぼむ命の短さ、染めても退色していく儚さを関連づけて万葉集にも多く歌われている花のひとつのようです。縹(はなだ)色という伝統的な色の名前はもともとはこのツユクサの色だったそうです。 あさはなだ、うすはなだ、つゆくさいろ はないろ などは 青色百科 で確認してください。

万葉集より

朝(あした)咲き 夕(ゆうべ)は消(け)ぬる 月草の 消ぬべき恋も 吾はするかも
朝に咲いて、夕方にはしぼんでしまう月草のような、(身も心も)消え入りそうな恋を、私はするのでしょう

つき草の 移ろひやすく 思へかも わが思ふ人の 言も告げ来ぬ 
月草(露草)染めのようにすぐ褪せていく気持ちでしか思っていらっしゃらないからでしょうか。恋しいあなたから伝言さえも来ないのは

月草に 衣そ染むる 君がため 綵色(しみ)の衣を 摺らむと思ひて 
衣(ころも)を月草(つきくさ)で摺(す)って染めよう。たとえ朝露(あさつゆ)に濡(ぬ)れて色があせてしまおうとも。

鴨頭草(つきくさ)に 衣色どり 摺らめども 移ろふ色と いふが苦しさ
鴨頭草(つきくさ)で衣を染めて摺りたいけれど、その色は変わりやすいというので、苦しいのです。

朝露に 咲きすさびたる 鴨頭草(つきくさ)の 日くるるなへに 消ぬべく思ほゆ
朝露を受けて咲いていた月草が日が暮れるにつれてしぼんでゆくように、あなたを待っている私の心も消え入りそうになります。

うち日さす 宮にはあれど 鴨頭草(つきくさ)の 移ろふ情 わが思はなくに
何かと誘惑の多い離れた土地での宮勤めではあるけれど月草のような変わりやすい心など、私は持っていませんよ。(私はいつもあなたのことだけを思っています)

若い人たちの絵文字メールのやりとりも楽しそうですが、歌を読んで送るなどという歯がゆいくらいの手間隙かけた恋愛事情も万葉の時代ならではでしょうか。衣を染めるというのは相手色に自分を染めるというような意味とかけて恋してしまう、結婚の申し出を受け入れるというような意味があるようです。色が褪せるのは、相手の思いが薄れるのにかけているとなると解釈はもう少し深くなりますね。 ミニミニ講座でした(笑)

「露をいただき瑠璃と咲く 露草」 と名前の由来を紹介し、そして旬の花を食べる話で紹介された素敵な記事は京都の和菓子屋さん 「鍵善」さんの広報誌「季楽」18号(2004.12)の花食譜という5節からなるエッセイ(露草を食す。/朝露の精だから和名は「露草」/恋心を託して縹色/藍の渡来後は下絵用に生きる。/悲しいほどにあえかな味、です)。ぜひ、ご一読を。(露草の和菓子も上品においしそうです。)

本文LINK内Top

 ギャラリー @ ツユクサの庭

 青色百科 @ BLUE HEAVEN

 楽しい万葉集 歌の訳でお世話になりました。 

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