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ホームにて-都会への憧れ-

昨夜帰宅の時刻は道内の各地方へ向かう夜行列車の出発時間に近くて、札幌駅はいつになく混雑していた。明日からGW、ふるさとへ帰る人の列ができていた。若い人が多かった。この4月からならひと月ぶりの故郷。わずか1か月でもほんの少し大人びたかも知れない。格好悪いことを何度も繰り返しながら田舎の若者も都会の若者に変わっていく。

たいして出歩いてはいなくても札幌の街には詳しくなったかの様に振る舞いたい。故郷はやっぱりいいなぁと親や友の顔を見ながら思っていても口には出さない。

やっぱり札幌だよ。地下鉄、地下街、大きなデパート、すすきのの繁華街、タウン誌を読んだだけで行ってはいない店についても、聞かれれば「あぁあそこね」なんて微妙なあいづち打ったりしている。そんな風に自分で故郷を遠ざけながらも都会で暮らし始めた自分が誇らしかったりする。もっとも話し手は普通に都会での近況を語っているだけなのに聞き手が都会に憧れながらも、地元で暮らし続けている人間の場合に微妙な劣等感とはいわないが感情のしこりができたりする逆の場合もある。

ずっと都会暮らしの人には滑稽な話に聞こえるかもしれないが、そんなものである。札幌でさえも東京は1ランク上の都会になる。小田急線、東横線、西部新宿線、東京暮らしの話で盛り上がる場面は少なくない。ひょっとしたら東京でもニューヨーク暮らしの話なんて言うのは同じような部分があるかも知れない。パチンコ好きな人間が勝った話はするが負けた話はしないのと都会暮らしの話はよく似ている。

東京で働き始めたが、今は転職して札幌に戻ってきているという経歴の人は少なくない。いろんな事情もあるのだろうけれど、東京で働き続けている人間は帰省で戻ったときに、北海道はいいなぁとは言うが東京のことをあまり語りはしない。そんなものである。

田舎は息が詰まるという表現がある。こっそり内緒のデートのはずが次の日には噂になっている。どんな田舎だと思うかもしれないが、意外にそんなものである。大都会の孤独の中自由のように思えるだろうがいろんな誘惑も多い。それを断るのは自分しかいない。誰も気にも止めてくれない。その中で自分を見失わずかつ成長してたくましくなっていく若者もいる。誘惑に負けて流されて変わって行ってしまう若者もいる。

そんな誘惑に弱い若者ばかりではないだろうけれど、GW素直に故郷の暖かさに触れて、「都会は大変だけど、一人暮らしもまだ慣れないけど、また頑張ってくる。」そんな気持ちで故郷の駅からこの都会のホームにまた降り立ってほしいと思う。5月病なんかにかかるなよと応援したい。

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2010.05 中島みゆきさんの「ホームにて」を追加

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コメント

「ネオンライトでは燃やせない ふるさと行きの乗車券」
ですね。

都会に憧れる気持ちも、そこでの刺激ある生活への愛着も、それでいて故郷を思う気持ちも、
全て本当なのですよね。

故郷に帰った皆さんは、故郷でどう過ごすのでしょうか。

投稿: Kako | 2005.04.29 23:51

>Kakoさんへ
この記事のタイトルはまさにそのまま(中島みゆきの歌)なのですが、嬉しいコメントでした。自分の中であの曲へのオマージュのような思いもあって書いた記事でタイトルだったので。不思議なのはこの歳になると都会への憧れよりも素朴な田舎への憧れが強くある自分に気がついています。若さは刺激を求め、刺激に疲れると安らぎを求めるからなのかもしれません。コメントありがとうでした。

投稿: | 2005.04.30 02:53

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