« さくらんぼ0605 | トップページ | 生茶のCMソング »

佐世保事件 怒りを言葉に

 「ムカつく」「超ウザイ」さらに「ぶっ殺してやりたい」「死ねばいい」を気に入らない子への思いとして連発する。
あの事件の年代の少女のカウンセリングを行うと大半が相談したいのは仲間のいざこざで、どの子の口からも冒頭の表現が出てくるのだそうである。我が家の高校2年生の女子も、確かにまま使っている。その言い方は何とかならないのかという問いに、「だってムカつくものはムカつく」が彼女の答えであった。
 秘密を共有することで発生する仲間関係は、この年代の行動として一般的であったのだけれど、それが親密を超えて閉鎖的、排他的になっていて求めるものが強い分、逆にいらだちと不安を増強させている。のだそうである。

 この話は今朝(6/5)の朝日新聞 私の視点(ウィークエンド) 佐世保事件「怒りを言葉にする支援を」というコラムから抜粋、紹介している。黒沢幸子 目白大学助教授(臨床心理学)・臨床心理士 による記事である。
 仲間とのこういう内的葛藤のピークは小学校6年生とりわけ女子に多いという話しで、言葉は発しているが、自分の怒りの感情を整理できていないために貧困なボキャブラリで冒頭の表現しかできないということらしい。
 訳のわからぬ怒りの感情は、悔しい、悲しい、わかって欲しい、怖い、ねたましい、寂しい、というようないろいろな感情(言葉)に分かれる。怒りの感情を受け止めつつカウンセリングで話を聞いてやることで、そういう風に整理して言葉にしてあげることができるらしい。実際にカウンセラーとして日々接している人の話だけに非常にわかりやすく説得力がある。
 怒りの感情を言葉にすることで、問題を解決にむかいやすくするのだという。一方怒りが適切に表現されずに抑圧され、それが慢性化すれば、一気に噴出す危険性をはらむという。黒沢助教授の文章は次のように続く。

  「独りで悩み、独りで考えた」という今回の加害女児の言葉は痛恨の極みだ。

子供たちをほめてあげてほしい。失敗の責任ばかり追及していないか。心の教育やらこうあるべき論では社会で生きる力を身につけることはできない。と三つの技術教育を例にあげている
  ○他者と積極的に交わるためのコミニュケーション技術
  ○自他の人権を大切にしながら適切な主張を行うための訓練
  ○怒りの感情の制御方法

世の中の動きがあまりに早く心と身体がバランスよく順調に成長するのが難しい時代だが、子供たちのみずみずしい感性や思考は決して枯渇してはいない。それを育て磨く機会を作るのは私たち大人の日々の対応であり、メディアを含む子供たちの環境である。と結んでいる。

この記事に大いなる共感を覚える。その上で雑感を記する。三つの技術教育が行われたとしても、それがなかなか理解できない子ども、うまく出来ない子どもは必ずいるだろう。優しい心はどうしたら育つのだろうか?人の憂いを理解してあげることが優しさなのではいかと思っている。非常に観念的な話になるのだが、生命の大切さというのもまたそれかという位に話は出てくるが、一緒に暮らしていた年寄りが死ぬ。幼い子にその悲しみを判らせ生命の尊さを教えて死んでいくのが年寄りの大事な役目なのに今はそれが出来ない家庭環境ばかりと説いたのは永六輔氏である。親はなくても子は育つ と伝えた昔の日本は今はないのだと思う。ひょっとしたら 親がいるから子は育たない のかも知れない。未来のある子供たち 大切にしたい。
 

|

« さくらんぼ0605 | トップページ | 生茶のCMソング »

ニュース」カテゴリの記事

教育」カテゴリの記事

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

ことば・文字 + イメージ =理解
 イメージは性別、年齢、環境、地域、職業...63億人いれば63億通りある。イメージの違いを理解するには対話(コミュニケーション)が必要だ!
 しかしながら、パソコンや携帯電話のメールやチャットでは、相手の表情も感情の年齢も性別すら判別し難い事がある。しかも、現実的でないいわゆるバーチャルなやりとりの中で、感情も抑圧されあたり肥大化して、本当の自分は何なのか?もわからないまま、今回の様な事件が発生してしまう。
 ある著名な先生(元某大学学長でクリスチャン)曰く「人間とは?アニマル」と回答された。「憎み、貪り、争う...、だから祈るのですよ!」と、人間は人間らしく喜怒哀楽を適度に放出させないと、‘いい子’を演じさせていてはいけない。
 小生は「ことばは命」という小冊子を発刊した(現在、口コミで17,000冊目前)が、中学生から200通以上の感想文が届いている。
 「はきだせ はきだせ 一人で悩むな 苦しむな」
 「あせるな くさるな いつか実りの時がくる」
 「独りやない 仲間がいっぱい」
 「どんな道をいこうが 道は必ず開かれる」
 「つらい時は 思いっきり 泣いてもええやんか」
「自分を好きにならんと 他人なんか好きになられへん」
 「ええとこも あかんとこも まるごと好っきやねん」
 「転んで つまづいて 宝の山をみつけたり」
 「この子は 父ちゃんと 母ちゃんの 宝もん」
 「子どもは みーんなで 育てんとあかん」
 .....等々、50弱のことば&書(各々にエピソードや体験談)が掲載されている。
 是非!1冊プレゼントさせて頂きますので、差し支えなければ、住所、名前、電話番号を下記へお願いします。
  674-0094
 明石市二見町西二見2001-18-D-907
           辻  慶樹
   FAX(電話兼用ですが、現在FAX専用にしていま  す。)  078-943-9625
 

投稿: 辻慶樹 | 2004.06.07 16:20

こんにちは

うちの娘が中学時代、私からお説教を受けて、小声で「ムカつく・・・」、と言った瞬間、私は娘を張り倒しましたよ。

「お前、何様のつもりだ!2度とそんな言葉を使うんじゃない!」、って言うと、しばらくは私のことを睨みつけてましたけど、その後は使わなくなりましたね。いえ、その後も時々は私が睨みを利かすモンで。子供に手をあげることの是非は置いといて、以前からこんな言葉を若者が使ってるのを非常に不愉快に思ってたので爆発しました。

「先ず家庭から」、と思った次第です。

投稿: poohpapa | 2004.06.09 10:16

poohpapaさんコメントありがとうございます。「何様のつもりだ!」よぉくわかります。我が家の娘に言わせるとTPOで使い分けているんだと言い、確かに親戚や目上の人と話している様子は「・・だし~」などという妙に語尾の上がった間延びしたしゃべり方もしていないし、大丈夫かなと甘い父親なのですが、もうひとつカチンとくる言い回しが「だって、みんな・・・」です。友達2,3人のことを彼女らの世代は皆と言うらしいです。(笑)

投稿: | 2004.06.11 08:51

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/4833/715603

この記事へのトラックバック一覧です: 佐世保事件 怒りを言葉に:

« さくらんぼ0605 | トップページ | 生茶のCMソング »