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遊んでもらえなかったオモチャ

 世界のお宝まるごと争奪オークション!!という番組を見た。我が家にはまったくないお宝を余裕で持っている人たちと、好きなものなら100万円、200万円をポンと出せる人たちのオークション、かけひきはそれなりに面白かった。その中に年老いた夫婦が車のおもちゃ22台を出品した。一人いた息子さんは筋ジストロフィーで24でなくなったという。その息子に知人が贈ってくれたおもちゃは筋力が落ちていて箱から出して遊ぶことはなかったという。昭和30年代の話らしい。押入れにずっとしまってあったが喜んでもらってくれる人がいるならば遊べないまま死んだ息子も喜んでくれるだろうと出品した。バンダイの赤箱シリーズと呼ばれるもので問い合わせたバンダイでも写真しかのこっていないという逸品が22台全くの新品、袋からだしてさえいない箱つきで並んだ。
 2万から始まったセリは初老の紳士が150万の値をつけ終わるかに見えた。その紳士は近く博物館を作るのでそこに飾るのに是非手に入れたいというバンダイの常務だった。司会の島田紳助が鑑定士の一人でおもちゃ博物館のオーナー北原を特別ルールで競らせた。北原は200万の値をつけた。常務は250万の値をつけた。北原は降りた。そうしてひとつ提案をした。「博物館に飾るのならこのおもちゃで遊べなかった、このご両親の息子さんの事を説明する小さなプレートを並べてもらえないだろうか」
 この夏軽井沢に出来るというバンダイの博物館には22台の車のオモチャが小さなプレートと一緒に飾られるに違いない。押入れにあったオモチャが納まるべきところに納まって、天国に先立っていた息子さんはささやかな親孝行ができたのかもしれない。

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