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平成教育委員会を見て思った

 よしわかった。これはXXだよ。とわかる問題だけを訳知り顔で現役高校生に無理やり解説したりしながら「平成教育委員会」楽しく見ていたのだが、「私だって、わかるよ」と煙たがられるのも多かったが「こんなの習っていない」という問題もいくつかあった。
 自民党の国会議員がマニフェストのうたい文句を正しく覚えていなかったなどというのはまぁご愛嬌としておくけれど、指導要領という学校教育の基本指針がいろんな状況や要因で見直されるのは必要だけれども、大きな間違いをすでにしてしまってきたのではないかというような気がする。
 「こんなの習っていない」には二つの問題が見えてくる。ひとつはその問題が私立中学の入試問題であり、その問題を解ける知識を学校外から得ておかないと受からない受験問題であるということ。もうひとつは別の世代では習っている事柄がある世代では習っていないという教育のレベルの不統一が発生しているという問題である。若い世代の教育のレベルが確実に落ちてきていると断言できる状態であるようだ。
 昨年小泉首相が引用して「米百俵」という言葉が話題になったのをまだ覚えているだろうか?  『明治初期、厳しい窮乏の中にあった長岡藩に、救援のための米百俵が届けられた。しかし、当時の指導者(藩の大参事であった小林虎三郎)は、この百俵を藩士たちに分配せず、将来の千俵、万俵として活かすため、明日の人づくりのための学校設立資金とした。その結果設立された国漢学校は、後に多くの人材を育てることになった。』  小泉首相は、このエピソードに続けて、『今の痛みに耐えて、明日を良くしようという「米百俵」の精神こそ、改革を進めようとする今日の我々に必要ではないでしょうか。』と訴えた。どちらかろいうと分配されなくても耐えた藩士に力点がおかれて紹介されたような印象があるが、その百俵を教育に投資し、人を育てたという部分にこそ力点がおかれて引用されるべきエピソードなのだ。
 それではと、日本の教育に対する投資(国家予算)が諸外国に比べてどうなっているかというと、文部科学賞の発表によれば「我が国の国内総生産(GDP)に対する公財政支出学校教育費の比率は,OECD諸国の中で低い。」「我が国の高等教育に対する公財政支出の比率は,OECD諸国の中で最も小さい。」「我が国の一般政府総支出に対する公財政支出学校教育費の比率も低い水準にある。」と自ら報告しているのである。(参考「教育指標の国際比較」(平成15年版)について 平成15年1月20日発表)
 それでも資質や民間の塾利用等によって世界一と言われていた教育のレベルが維持されているのなら良いがそれもまた厳しい状況なようである。数学の授業についていけないと感じている中学生が日本では、アメリカと中国の実に3倍近くもいるという調査が報告されている。(参考:中学生の生活意識に関する調査 三 自己評価、五 学校生活の項より) 
 意識の問題と実際の学力は別とういう考え方もあるだろう。それも調べられている。平均として悪くはなく優秀なほうではあるが、トップクラスの優秀な生徒の比率が他国に比べるとやはり低いようである。(参考:国際学習到達度調査報告(PISA))
 資源のない日本が世界と伍して活況を呈してこれたのは高い教育水準だと言われてきた。つまり人こそが唯一の世界に誇れる資産であったはずなのにそれが枯渇しようとしている。今日一月三日の朝日新聞の朝刊には「台形の公式 復活」の記事が出ていた。

 「教育は、国家百年の大計。食われねばこそ教育をするのだ」   小林虎三郎

 そう訴えた米百俵の小林虎三郎氏は今の日本の教育を見てどう思うのであろうか。「平成教育委員会」を見た夜にそんなことを考えた。

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